「たま」が好きだ。
ブームも知らないし、好きになった時には解散していたのだが。
友達に借りて聞いた「ひるね」というアルバムにびっくりした。
なんて自由でお茶目な音楽なんだー!と。
そのまま、音源を聴き漁り、動画を見漁り、各メンバーのライブに通うようになった。残念ながら解散していたので、それぞれがひとりで弾き語りをしているライブを。
そこで思い知った。
弾き語りってなんて自由なんだー!!と。
正直、たまを知らなければ今のような活動をしていないかもしれない。
先月、出していただいた
野口明伸さんのレコ発ライブに
たまの石川浩司さんも出演されていて嬉しかった!
「一時期、脳内の8割9割『たま』でした。ご一緒できて嬉しいです。」
と思わず言ってしまったが
そんなこと言われても困るよな、と後悔。
しかし、あのチャーミングな笑顔で
「天元さんの中の8割9割にいました。でも、出てきました。」とステージで言ってくださり、救われた気分。
「でも『たま』は4人で、しかも僕はビートルズで例えるとジョンでもポールでもジョージでもなくリンゴ。だから僕は2%です。」とおっしゃった。
私はこの「2%です」に感動した。「2%」という数値に感じる謙虚さとユーモアはもちろん。「2%くらいなのかもしれませんね」ではなく「2%です」と言い切るところに、感動。ああさすがだな、ヘンテコのプロだな、と感じました。
根拠なく言い切る。デタラメはデタラメとして完結させるからこそ生じるリアリティ。
そこが石川さんの、そしてたま4人に通じる面白いところだと思う。
初めて聞いて衝撃を受けた
たまの2ndアルバム「ひるね」
その1曲目は石川さんの曲「リヤカーマン」なのだが。
『リヤカーマン やってきた
リヤカーの上に上半身
すごいスピード 坂道降りる
はやいー はやいー
下半身はうちでごはんの用意
下半身はうちでごはんの用意
下半身はうちでごはんの用意
下半身はうちでごはんの用意』
「なにそれ?!」を挟み込む余地もない。
揺るぎなく存在するリヤカーマン。
だって今見えてない下半身は家でごはん作ってるんだもの。
てか、上半身も見えてないんだけどね。
根拠のないもの、デタラメ、空想、そういうものにふっと息を吹き込むのは
難しい。
下手にやるとデタラメ「風」、ファンタジー「風」、になりがち。
当たり前のことを言うように
毅然とさらりと
ヘンテコなことを言う感じ。
これこれー!これが好きなんだよーと思った。
ぶっ飛んだものを作る人のセンスというのはこういう細かいところにも出るんだな〜〜と感動した今の私は石川さんでいっぱい。
年納め、自由に弾き語りやその他します。是非聞きにきてください!!
12月26日(木)
天元ふみ ひとり白黒歌合戦
@二子玉川GEMINI
開場 18:30 開演 19:30
予約 2400円 当日 2900円